ローンで家を買う前に、やってはいけない10カ条

不動産エージェントの桜井きゃらです。

アメリカでは、サンクスギビング (11月の第4木曜日) の翌日金曜日が、ブラックフライデー、大規模なホリデーセールの日として定着しつつあります。

しかし、今年はコロナ禍で、店に人が殺到するのを避けるためか、もうすでにセールを始めていたり、ホリデーシーズン中ずっと安売りセールというところも出てきているようです。

ついついクレジットカードで安売り商品を買い込んでしまったり、あるいは、ディスカウントをもらえるから、といって新しいクレジットカードを作って買い物してしまうことが多い時期です。

しかし!

もし、あなたが、近いうちに住宅ローンを借りて家の購入を考えている場合は、誘惑に負けないように気をつけて下さい!

あとで、クレジットスコアが下がって、ローンの審査に影響がでる、なんてこともあります。

これから家を買おうと考えたら、これから説明する、やってはいけない10カ条を思い出して下さい。

 

 

 

1. 仕事をやめる。転職する。~通常、最低2年以上、同じ職種で勤務していることを要求する金融機関が多いので、別な会社に移ったばかりでも職種は替えるのは禁物です。例えば、経理関係を仕事をしていたのに、自分でビジネスを始めて自営業を始める、となると、最低2年の実績がないとローンがおりにくくなりますので、ご注意下さい。

 

2. 銀行口座を替える。~米政府のマネーロンダリング防止対策のため、金融機関はローン申請者の銀行口座情報に矛盾がないか必要書類提出を要求します。ローン申請直前に新しく銀行口座を作ったり、口座を替えたりすると、すぐにはクレジットレポートに反映されずに、さらにたくさんの書類提出を要求されることになりかねません。

 

3. 銀行送金をする。~これも上記と同じ理由で、送金元と送金先の情報を明確に書類提出できないと、ローン審査に影響が出ます。例え家族の銀行口座間の送金でも、必ず、ローンエージェントにタイミングを確認してから送金作業を行う方がよいです。

 

ローンの審査は、借りる人が十分資産があるかどうか、だけではなく、その資産が不法に取得したものではない、ということも審査の対象になります。

 

そのため、自分の複数の銀行口座間でお金を移すのは問題ないだろう、と思っていると、あとで一つ一つの明細書や送金証明書のコピーを何度も請求されたりするので気を付けて下さい。

 

4. 新しいクレジットカード、特に小売店などで提供するクレジットカードを作る。~クレジットカードを作成する毎に、金融機関が申請者のクレジットを照会するため、クレジットスコアが下がったり、リポートにコメントがついたりします。家の購入を決めたら、簡単にクレジットカードを作らないように心がけて下さい。

 

5. 支払い能力以上の額をクレジットカードで借り入れてしまい、返済が難しくなる。~クレジットカード残高は当然借金と見なされます。しかも、払い終わらずに、毎月最低支払額しか支払わず、長い間大きな借入残高が残っていると、クレジットスコアを下げる原因になり、ローンの利率が上がったり、借り入れ可能額が下がったりする原因になります。

 

6. 車や大きな家具の購入で新たなローンを組む。~大きなローンを組んでしまうことで、月々の借金が増え、住宅ローン借入額が大幅に少なくなったり、希望する借入額の住宅ローンがおりない可能性が出てきます。

 

7. 他の人のローンの連帯保証人になる。~例え、自分の子供の学生ローンであっても、連帯保証人になってしまうと、ローン審査に影響が出ます。誰かのローンの連帯保証人になるということは、自分が借金を負うのと同じだと考えて下さい。

 

 

 

8. 家の頭金やクロージング費用のお金を使ってしまう。~住宅ローンが借りられても、家の購入には、クロージング費用などの現金が必要なため、必ず予備の現金をとっておくことが大切です。

 

9. 過去のリース契約などを解約せずに放置しておく。~例え、前の勤め先で車のリース契約をして、もうその車を使用していなくても、自分の名前でリース契約が入っているのがクレジットリポートに出てしまう、などということもあります。自分の名前やソーシャルセキュリティ番号を使ってのリース契約などが過去にあった場合、必ずきちんと解約手続きをしておく必要があります。

 

10. ローンエージェントに相談せずに、借金を完済してしまう。~借金があると住宅ローンをいい利率で借りられないから、一気に完済してしまえばいい、というのは理屈には合っています。しかし、住宅ローンをすぐ申請する場合は、勝手に完済しないでください。通常、完済してもそれがクレジットリポートに反映されるのに30~60日くらいかかります。そうすると、完済記録が矛盾してしまい、ローン審査に影響を与える場合があります。完済する場合は、必ずローンエージェントにタイミングを相談してから行って下さい。

 

以上のことをやってしまったために、もう住宅ローンが借りられない、というわけではありません。しかし、よ多くの書類提出が必要になったり、利率や借入額に影響が出たり、審査が滞るなどの影響が出る場合が多いので、必ずローンエージェントとよく相談して慎重に行動して下さい。

 

 

 

複数のローンエージェントや金融機関に、住宅ローンの問い合わせをしてクレジットリポートを引き出されても、30~45日間くらいの間に集中していれば、比較的軽度の照会 (Soft Inquiry) で、一つの照会とみなされて、クレジットスコアへの影響は少ないです。

 

しかし、通常のクレジットカードやいろいろな店で勧められるクレジットカードを頻繁に作ると、影響度の大きい照会 (Hard Inquiry) とみなされ、また、浪費癖があるとも思われて、クレジットスコアが下がる可能性もあります。

 

ブラックフライデーにサイバーマンデーとショッピングのチャンスが次々とやってきますが、家の購入という大きな買い物を控えている場合、よく考えてからホリデーセールを利用してくださいね。

 

 

 

 

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